横須賀の市制100周年を記念して開館した横須賀美術館。自然豊かな観音崎公園の中でも、三方を緑の山に囲まれた谷戸状の地形を持ち、北側は東京湾に向かって大きく開けている。海上を行き交う船も眺められる屋上広場や四季折々の景色が楽しめる海の広場はもちろんのこと、建物の中にいても常にまわりの自然を感じることができる開放的な美術館。館内へは海側・山側のどちらからでも自由に出入りできるので、観音崎公園内に点在する灯台や自然博物館、砲台跡などをめぐりながら一日ゆったりと過ごすデートコースにおすすめ!

住所 神奈川県横須賀市鴨居4-1 Map
アクセス横浜横須賀道路馬堀海岸ICから3km(約5分)
JR「横須賀」駅または京急線「馬堀海岸」駅より「観音崎」行きバス 「ラビスタ観音崎テラス・横須賀美術館前」下車、徒歩2分
HP https://www.yokosuka-moa.jp/
恋人の聖地 関東

デートプラン

10:00 東京湾を一望

観音崎は東京湾に突き出た岬。広大な観音崎公園の中には変化に富んだ自然美あふれる岩場と砂浜、各種園地や自然博物館、レストランなどが点在する。美術館屋上広場からの眺めは抜群。晴れた日には東京湾越しに房総半島が見えることも。潮風に吹かれながら散策を楽しもう。ペントハウスには恋人の聖地プレートが設置されているので、海をバックにプレートをはさんで二人の記念撮影ができます。

12:00 自然と一緒に出会うアート

建物全体がガラスで覆われている横須賀美術館。正面入口から入ると、そこは木漏れ日のような柔らかな光に包まれる吹き抜けの大空間。展覧会を見に来た人やライブラリーを利用する人、公園を散策する人などが、立体的に回遊しながらアートに出会うことができるような様々な仕掛けが。

13:30 思い出に残るランチタイム

目の前に青い海が広がるレストラン「アクアマーレ」。テラス席なら海風や森の木のにおい、鳥の声まで味わえる。地元で採れた野菜、東京湾で水揚げされた魚介類を使ったイタリアンは、彩りも豊かに横須賀の四季を感じるメニュー。デートの思い出にも一役買いそう。

15:00 海を身近に感じるスポット

「海の広場」は海に面した大きな芝生の広場。寝転んだり、散策したりお弁当を広げたり自由に利用できます。四季折々に異なる景色を眺めながら、楽しいひとときを。若林奮の鉄の彫刻《ヴァリーズ》が設置されているので、アートを楽しみながらその深い谷底を歩くことも。

16:00 アートを持ち帰る

展覧会のカタログや絵葉書、美術関連の書籍や収蔵品のグッズなど、ここでしか手に入らないグッズが揃うミュージアムショップ。展覧会の感動とともに、日常の中でも楽しめるアートを記念に持ち帰って楽しもう。

PickUp インフォメーション

日欧プライベートコレクション ロイヤル コペンハーゲンと北欧デザインの煌めき アール・ヌーヴォーからモダンへ

冬の長い北欧では、家の中での暮らしを大切にしてきました。本展では、デンマークとスウェーデンに焦点をあて、19世紀末から20世紀の陶磁器、銀器、ガラス器を中心に、北欧デザインの魅力を紹介します。 デンマーク王立磁器製作所を起源とするロイヤル コペンハーゲンは、上質な磁器の生産で早くから国際的な評価を得、19世紀には技術とデザインの革新によって北欧アール・ヌーヴォーの先駆けとなりました。同時期に人気を競い合った窯にビング オー グレンダールがあり、そこで陶工としてキャリアをスタートしたジェンセンは、のちに銀製品で名高いジョージ・ジェンセンを創業しました。 いっぽう、スウェーデンには北欧最古の陶窯とされるロールストランドがあり、品格ある製品を送り出しています。また同国のスモーランド地方では古くからガラス工芸が盛んであり、1950年代のオレフォスやコスタによる探究を経て、芸術品として高い評価を受けるようになりました。 本展では、国内外の個人による稀少なヴィンテージ・コレクションからおよそ200点をあつめてご紹介します。北欧デザインの魅力をたっぷりと味わえる展覧会です。 ★会期 2023年9月16日(土)~11月5日(日) 開館時間10:00~18:00 ※休館日 10月2日(月)

特集:勝又豊子 不在の向こうー白い余白

横須賀美術館では、年4回の所蔵品展を開催し、所蔵する日本の近現代の美術作品や、横須賀ゆかりの作家の作品などをご紹介しています。 今会期は展示室4で当館が所蔵する明治期から戦後まで幅広く日本画をご紹介します。展示室5の朝井閑右衛門室では「朝井閑右衛門と道化」を、展示室6では原田和男の音響彫刻「シデロイホス」を展示し、鉄の響きを体験していただきます。 また特集として、北側展示ギャラリーと展示室8で「特集:勝又豊子 不在の向こう―白い余白」を開催いたします。 三浦市在住の勝又豊子は、1970年代より常に「身体」をテーマにして、立体や写真、ドローイング、映像などを組み合わせた幅広い表現を行ってきました。特に存在感の強い鉄と、レンズで拡大した身体の映像、現実感が希薄で掴みがたいイメージの平面などそれぞれ異なる物質感をもち触覚を刺激する作品群が、私たちの知覚に強い揺さぶりをかけてきます。 近年は「不在の向こう」と題した発表を続けています。「不在」といっても存在しないわけではなく、曖昧な何かを見ようとして、目を凝らしてもはっきりしない人間の心理的距離を表しており、現代に生きる人々にとって切実な問題提起をしているのではないでしょうか。本展は勝又豊子の関東で開催する初めての大規模個展であり、近作・新作約15点の作品を通じて、寡黙かつ胸に迫る作品世界をご紹介いたします。 ★会期 2023年10月7日(土)~12月24日(日) 開館時間10:00~18:00 ※休館日 11月6日(月)、12月4日(月)

横須賀美術館別館/谷内六郎館

谷内六郎(1921-81)は家族と共にたびたび横須賀を訪れ、1975年には観音崎公園にほど近い場所にアトリエを構えました。そうした縁から、1998年に遺族から『週刊新潮』の表紙原画約1300点をはじめとする膨大な数の作品や関連資料が寄贈されました。当館では年4回開催するテーマ展示を通じ、谷内六郎の作品をさまざまな視点から紹介しています。建物の中庭からは、目の前の海を一望することができ、浦賀水道を行き交う船や、晴れた日には房総半島まで見渡せる心地良い空間です。

屋上広場

森からの散歩道とつながっている美術館の屋上広場。ここは行き交う船が、まるで動く彫刻のように見える海の展望台。森から館内へ、館内から海へ、散歩道で疲れたら、屋上広場で海を眺めながら休憩を。

四季折々の花

春は桜(河津桜、ソメイヨシノ)、梅雨はアジサイ、夏はネムノキにサルスベリ…季節により敷地内に咲く色々な花を楽しむことができます。 特に梅雨の時期に園路をぐるりと囲むように咲くアジサイは株も大きく見ごろ、当館の隠れたベストシーズンの一つです。 展覧会を見終わった後は敷地内を散策し、大切な人と心やすらぐひと時をお過ごしください。