夏井ヶ浜はまゆう公園のある夏井ヶ浜地区は、福岡県の天然記念物に指定されているはまゆう群生地をはじめ、美しい海岸線が一望できる芦屋町を代表する景観地。周辺には、国の重要文化財に指定されている茶の湯釜の多くを占める芦屋釜の復興と茶の湯文化の普及をめざした施設「芦屋釜の里」や「国民宿舎マリンテラスあしや」などがある。カップルも思わずプロポーズしたい場所になるように公園が整備され、夏井ヶ浜はまゆう公園の名称も一般公募で決定。夏井ヶ浜は、この地域一帯の名称で、名前に詩情があり、「はまゆう」は町の花で、公園のシンボルでもあるため、2つ合わせて「夏井ヶ浜はまゆう公園」となった。また「響愛の鐘」は響灘の「響」と「愛」から名付けられ、永遠の愛を誓う鐘の音が、響灘に「響きあう」という意味が込められ、目の前に海が広がる最高のロケーション、展望スポットにある。ハート型の敷石が隠れていたりと散策する楽しさもあちらこちらに。


住所 福岡県遠賀郡芦屋町大字山鹿796番地1 他
Map
アクセスJR鹿児島本線・折尾駅下車、市営バスで20分、タクシーで5分
JR鹿児島本線・遠賀川駅下車、タウンバスで20分、タクシーで8分
HP http://www.town.ashiya.lg.jp/view.rbz?of=1&ik=0&pnp=14&cd=1335
九州 恋人の聖地

デートプラン

10:00 ハートの石を探そう

小高い丘を歩き進むと、石畳の展望園地に到着。二つある展望エリアは、どちらも半島の先端にあるので、邪魔する物のないワイドな響灘のパノラマが目の前に広がる。空気が澄んだ日には遠く水平線までが見渡せる絶好のスポット。記念撮影用のカメラスタンドがあるから、ツーショット写真もOK。青く輝く昼間だけでなく、夕暮れ時もロマンティック。夕陽を正面に見ることもできるのでもう一度訪れてみるのもおすすめ。

10:30 響き合いの鐘

展望エリアの「響愛の鐘」が見えたら、足下にも気をつけて。ハート型の石を探してみよう。2つの展望エリアにそれぞれ隠れているので2つとも見つかれば気分はとってもHAPPYに。「響愛の鐘」は材料の銅板に、町内の小学生に願い事を書き込んで、その銅板を溶かして芦屋釜の里の鋳物師が制作。外側には「はまゆう」の文様、内側には「愛」の文字が刻まれ、幸せがいっぱい詰まっているもの。広がる青い海にすっくと白い柱の鐘のモニュメントはウエディングにも素敵。

11:30 海を眺める花畑

はまゆう観光道路を進んで狩尾岬へと足を踏み入れると、そこは「はまゆう」の一大群生地。九州本土ではここ夏井ケ浜が自生の北限に当たり、南方の原産で海流により日本へ運ばれたと言われている。7月中旬から8月上旬、純白の花が咲き乱れる様子はさながらバージンロードのよう。あたりはほのかな香りが漂い何とも言えない空地に包まれる。はまゆうは、種から開花までに約5年の月日がかかる花。二人の間に流れたこれまでの記念日を思い起こすにもぴったり。

14:00 洞山とロケーションスポット

海岸線は魅力たっぷり。「洞山」は堂山と洞山という離れた二つの島が、地続きとなって現在の姿になったというロマンティックな場所。ここには永年の風化でできた高さ10m、幅12m、奥行30mの洞穴があり、まるで映画のワンシーンに出てきそうな海の景色を見ることができる。周辺は、千畳敷と呼ばれる平らな岩盤が連なり、また釣り人の姿も多く見られ、干潮時には磯遊びが楽しめる。また、遠賀川河口の山鹿側から広がり岸辺をたどる「波懸け遊歩道」はサイクリングロードを兼ねた、洞山、千畳敷、狩尾岬、夏井ヶ浜へと続く海の侵食作用によってつくり上げられた自然の彫刻道。なみかけ橋を渡った先は芦屋海岸。1キロも続く砂浜は夏の海水浴を楽しんで。

15:00 海の幸&お泊りで満喫

港も近く、近隣には数々の飲食店が並んでいるので、ココはやはり近海で獲れた新鮮な海の幸をいただこう。春はメバル、夏はキス、秋はアジ、冬はクロと、四季折々の魚を味わって。芦屋の名物地元ならでは海の幸「イカ」も欠かせない。魚見公園の中にある、国民宿舎マリンテラスあしや(TEL:093-223-1081)は、和室・洋室・和洋室の客室タイプがあり、全室オーシャンビュー。館内から響灘に沈む夕日を眺めることができる。海香(まりんか)亭」でランチも。「しおさいの湯」は日帰り入浴OKなのでコースに組み込んで。詳しくは観光協会(TEL:093-221-1001)

PickUp インフォメーション

3,000坪「芦屋釜の里」

魚見公園は、響灘や玄海灘、宗像の山々が一望できる公園。魚見公園の一角「芦屋釜の里」は長屋門をくぐり抜けると、季節の花と緑あふれる3000坪の日本庭園の情緒ある眺めが広がる。その中に点在しているのは芦屋釜資料館、いつでも抹茶がいただける立礼席、芦屋釜復興工房など。茶のこころに親しめるよう、庭園内に大小の茶室がある。門をくぐる手前、右のお庭にもなんじゃもんじゃ、大茶室(蘆庵)の池のほとりにはアヤメ、秋にはモミジやカエデの紅葉など四季を折々の風情を楽しむこともできる。

歴史文化と芦屋釜

芦屋町は、遠賀川河口港として発展し、かつては「芦屋千軒、関千軒」と称され下関とも肩を並べたほどの港町。制作が始まった鎌倉時代から名声を博し、室町時代には一世を風靡した茶の湯釜の名器が「芦屋釜」。茶の湯釜の双璧 と賞され珍重されて今日に至る。国の重要文化財に指定されている茶の湯釜は全部で九つ。そのうち八つが芦屋釜、一つが天明釜です。芦屋釜が余りに高名なため、同じ芦屋鋳物師が作った多くの梵鐘や鰐口は軽視されがちですが梵鐘2・鰐口1が国の重要文化財に指定されている。

岡湊神社&なんじゃもんじゃ

1800年の歴史を誇り「古事記」にもその記載がある岡湊神社。芦屋の旧称で「日本書紀」に載る「崗之水門」の字句を「岡湊」の字で伝える芦屋の産土神。朝鮮の李王家や明治神宮外苑の由来木で、珍木「なんじゃもんじゃ(和名:ヒトツバタゴ)」が大小約120本余りあり、毎年4月中旬から5月中旬にかけては純白の花を咲かせTV等でも放映される名所となっている。また、樹齢400年を超える幹周りが10m近い福岡県指定天然記念物「千光院大蘇鉄」は、日本三大蘇鉄のひとつとして親しまれている。

八朔の節句

芦屋町で300年前から伝わる伝統行事。この節句は、子どもが生まれ、初めて迎える八月朔日(旧暦の8月1日。現在の9月1日)に、長男の場合はわら馬を、長女の場合はだごびーなを飾り、その子の健やかな成長を願う行事。国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」となっている伝統文化継承のため、わら馬とだごびーなを地域の人々で作り、盛大に飾る「筑前芦屋だごびーなとわら馬まつり」が行われる。まつりの最後に500体に及ぶわら馬とだごびーなが配られる。

芦屋のおみやげ

イチオシは採れたての新鮮な海の幸。活魚センター「海の駅」ではタイやヒラメ、ブリ、サザエなど活きのいい魚がいけすの中で泳ぐ。調理してもらって、その場で食べることもできる。また、イリコやイワシのみりん干し、イカの一夜干しなども人気。「芦屋釜饅頭」や「あしや釜もなか」といった和菓子もお茶受けにぴったり。民芸品「八朔の馬」や芦屋釜の灰皿なども揃う。(問/芦屋町観光協会TEL.093-221-1001)